福岡で見つけた“麗しき黒髪の乙女”の話 3

プロローグ

私が憧れる“麗しき黒髪の乙女”は、あまり頭が良くないらしい。私としては、どぎまぎさせてもらったりしたいわけだが、私の気持ちも全く分かっていない。しかし、天然で阿呆でも、それはそれでまた可愛い。

底抜けの阿呆

最近書いている“麗しき黒髪の乙女”の話を、私は当の本人に見せている。私が恋仲になれない憧れの先輩との関係を楽しんでいることを知ってもらいたいのだ。前回のブログの更新のお知らせを、先輩にLINEで送ったときのこと。「これは、更新されるたびに「お知らせ」が来るのかい笑?」と尋ねてきたので、「先輩が嫌なら辞めますけど、先日妙な自撮りで私を惑わせてきたので、差し当たりは私の愛を受け止めてくれそうだと思って。」とメッセージを返した。

前回のブログの更新から遡ること6日前。先輩が仕事の後、ジムから自撮りを送ってきたことがあった。スタンプで顔の中心が隠されていたのが残念だったが、先輩に私との関係を楽しんでいて欲しいという願いがあったので、先輩が自撮りで私を惑わせて来たことが嬉しかった。片想いではあるが、一方的に楽しんでいるのは悲しい。ところが、先ほどの私のメッセージ(御礼)に対して、先輩は次のように返してきた。

惑わせたつもりはないけど、そう受け取ったなら謝る。ごめん。

この返信には驚いた。稀に見る底抜けの阿呆である。私の気持ちを少しも理解してないのだ。私が贈ったブログ(福岡で見つけた“麗しき黒髪の乙女”の話)を文字通り受け取ったのか。確かに、先輩は私の目標である。これは間違いない。でも、先輩を前にドキドキするのも楽しいのだ。

エピローグ

私は先輩の阿呆を治すため、フリードリヒ・ハイエクの古典的名著と、森見登美彦氏の名作を2冊贈った。「読みやすいと?」と訊いてきた先輩は、今までで一番可愛かった。