2021年1月21日、とうとうわたしは修士論文審査会を終えました。経済学研究科で2年間を過ごしたわたしの大学院生活の話を、大学院に進学するか迷っているあなたに送りたいと思います。
大学院での講義の話
大学院に進学したら、講義を聞くのはおまけであって、どれだけ面白い研究をできるかどうかが肝心だというのは経済学研究科には当てはまりません。経済学研究科の学生はまず1年間使って勉強をします。
経済学研究科の講義にはコア科目というものがあり、どこの大学に進学しても、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学の3科目をみっちりと勉強します。これが結構大変なのです。
わたしが進学した大学院にはそれぞれ、中級科目と上級科目がありましたが、博士課程に進学する予定が無かったわたしは中級ミクロ経済学と中級計量経済学しか履修しませんでした。
わたしの専攻は環境経済学なので、これでも修士論文を書く程度なら十分なのですが、授業に学部生もいたりするので、わざわざ大学院に進学してこんなもんでいいのかという感じはあります。
しかし、そもそも勉強なんて全く好きでもないのに、なぜ大学院になんて進学したのかという問題に行き着いてしまうので、修了できたのだからまいいかなというのが今の整理です。
ちなみに、わたしが研究で使った経済モデルは、講義では一切扱われない類のものだったので、全部自分で勉強しました。大学院生というのは逆に、これくらいのことはできなくてはいけません。
大学院での研究の話
1年を勉強に使うので、ほとんどの大学院生は2年の4月から12月までの9ヶ月しか研究はしません。しかし、わたしのゼミは異なっており、修士1年の2月までにサーベイ論文を提出することになっていました。
そのため、研究は夏から始まりました。修士論文で一番大変なRQの設定は、運良く本を読んでいる途中に見つけることができました。そうして修士1年の終わりに5,600語の論文を書きました。
わたしの研究は実証分析でしたが、実際に統計パッケージ(Matlab)で計算を始めたのは修士2年の夏です。文系院生の研究は地味で、基本的に先行研究をひたすら読むことに時間を使います。
わたしは合計104の論文を集めましたが、最初から最後まで読んだのは31本だけでした。Introductionだけ読んだりMethodだけ読んだりすることが多いのです。英語はすぐに慣れました。
計算が全然うまくいかなかった夏休みの話は以前書きましたたが、秋以降なんとかうまく結果を出すことができました。最終的には7,100語程度の短い修士論文を書き研究は終わりました。
厳しい就職活動の話
わたしの就活は修士1年の10月から2年の6月まででした。ちょうど研究を始めてから実証分析を始めるまでの期間と重なります。いうまでもなく6月までは就活が大学院生活の中心になります。
ちなみに、就職活動は40社弱受けて内定が出たのは1社だけ。就活を始めて3ヶ月目の1月に貰ったものです。全く就職活動というのは面白いもので、収まるべきところに収まると今は思います。