親不孝通りラプソディー

25歳の誕生日。記念すべきアニバーサリーを私は忘れていたのである。前日は22時半まで会社で残業、日が変わり父親から受け取ったLINEでようやく、自分の誕生日に気が付いたのだ。

いつか読んだあの街で

迎えた誕生日の夜。上司が奢ってくれるというのに街はどこも自粛。飲食店が一つも空いておらず解散したが、あまりにも不憫だからと一緒にいた同い年の同僚と二人、繁華街まで出向き祝ってもらった。

居酒屋も閉まり深夜、繁華街を抜け私は初めて日本海を見た。さらにいつの日か、小説の中で読んだ親不幸通りを、深夜2時に闊歩したのである。お父さんお母さん。私はいま福岡で楽しくやっているのです!